お墓は、故人を思い、供養するための場であるとともに、残された人たちにとっても、心の整理をつけ、いま自分がいることに感謝したり、喜びや悲しみの報告に手を合わせることができる場所です。 必ずお墓を建てなければならないという法律はありませんが、お墓というかたちのあるものを持つことは、故人のため、自分のため、心の拠り所を持つこととも言えます。
古代の人々にとって、当初、死者は恐ろしいものと考えられていましたが、 次第に恐怖心も薄れ、大切に敬う対象としての考え方に変わっていきました。
庶民のお墓が現在のような形になるのは、江戸時代になってからのことですが、 硬くて丈夫な石に心を込め、故人を偲ぶ大切な気持ちが流れています。
どのようなお墓を持つか、あるいはお墓自体持たなければならないかについて、決まりはありません。
古代より日本人に培われてきた、先祖を敬い、感謝する心を絶やさずに 次の世代へと伝えていかなければならないことが最重要だと考えます。